江川 乃重

私が就活時に思い描いていたものは、「自分のデザインで誰かに喜んでもらいたい」ということでした。大学時代に行った外部企業との協賛プロジェクトや、広告制作会社でのインターンシップ、自主的な制作等を通じ、自分の制作したデザインを他者に届け、ポジティブな影響を与えることに喜びを感じるようになりました。その気持ちは今も変わらず、他者の視点を基盤にしつつも、自分のカラーやワクワクする感覚を大切に、独りよがりでない「クライアントに寄り添うデザイン」を心がけています。

入社後は、デザインにおける編集能力が身に付いたと感じています。学生時代は自分の表現したいものを自由に制作していましたが、仕事でデザインに向き合う中で、クライアントの依頼内容を深く理解し、クライアントの叶えたいことやデザインを通して何を伝えたいかを明確にする必要があると感じました。入り口を広げ過ぎるのではなく、クライアント主体で伝えたい情報を整理し、適切に編集していく能力は、入社して経験した様々な業務の中で身に付いたものだと実感しています。私は、デザイナーはクライアントの良きパートナーであるもので、そうありたいと考えています。そのため、誰よりもクライアントに対して真摯に向き合う心はこれからも持ち続けたいです。

クライアントの想像を超える力はまだまだ足りないと感じています。入社以降、エディトリアル・WEB・ディスプレイ等、多岐に渡る業務に携わりましたが、提案を通して依頼内容以上のものを生み出せていないことが課題だと捉えています。依頼内容を細分化し、クライアントの求める深層心理まで読み解く力と、日々のインプットを積み重ねていくことで、クライアントのみならず、社会全体に影響を与えるような新しい提案をできる力を養っていきたいです。

就活では「自分軸」という言葉をたくさん目にすると思います。私自身、就活を経て感じましたが、就職がゴールではなく、就職して何を経験し、どのようなことを成し遂げたいかという明確な目標を持つことが大切だと思っています。辛いことも多々あると思いますが、これほど自分の人生について考え、悩むことはなかなか無いことでもあると思います。どんなに時間がかかっても構いません。あなただけのブレない軸をじっくり探してみてもらいたいです。私もまだまだ未熟ですが、共に成長できる仲間になることを願っています。