乙部 日南

学生時代は、B0サイズの大きなキャンバスに絵具と筆で絵を描くような生活を送る傍ら、パソコンを使ったデジタル作品にも取り組んでいました。履修課程で中学・高校の美術や情報の教職免許を取り、教育実習も経験。その後に卒業制作も重なり、なかなか就職活動に踏み込めなかったのですが、「ViViViT」というクリエイターマッチングサービスを知り、そこにポートフォリオを掲載すると、オファーをくれた会社の一つがFACEでした。 FACEに惹かれたのは、ファッションが好きだったのでアパレル関係のクライントが多いということ、そしてなにより面接時の雰囲気です。社員の方々がみな気さくで、とてもアットホームな印象で。面接官の女性のアートディレクターも優しく、「女性でもこんなに活き活きと好きなことを仕事にできるんだ」と感激したのを覚えています。

この仕事をしていて特に嬉しいのは、何と言ってもクライアントから「お任せして良かった」「売上が好調だった」と、アウトプットに対して高い評価をいただけたときです。そうして信頼を積み重ねるにつれて、「最初はこの方向性がいいかなと思っていたけど、乙部さんがそう言うならそっちのデザインでいきましょう」と判断を一任いただける機会も増え、それがまたやりがいにつながっています。 具体的に、入社当初から担当している通販カタログでは、紙面デザインから巻頭デザインを、さらには紙媒体メインからWebデザインまでを任せていただき、私自身の業務の幅も広がりスキルアップにつながっています。今はデザイナーの仕事に加え、アートディレクターとしても複数クライアントを受け持っているので、今後はスキルを磨きながらクリエイティブディレクターとしてのキャリアも積んでいきたいですね。

FACEの魅力はデザインのプロセス全体に携われることです。与えられた素材をレイアウトして納品するだけでなく、アウトプットのイメージから遡って、コンセプトの打ち合わせから素材の撮影まで、クライアントと顔を突き合わせながら一貫して手伝うことができます。撮影の現場にも立ち会うので、モデルやスタイリストなど様々な職種の方々と交流できるのも、視野が広がって楽しいですね。 また自分がやりたい案件をゼロから実現できる自由度の高い環境も特徴的です。私も大学時代の親友から依頼を受け、自身で契約を取り交わし、舞台『アオペラ』のアートディレクションとデザインを一手に担わせていただきました。「演出家さんがビジュアルをすごく気に入って、舞台上で実現することになった」という話を聞いて、その舞台を実際に目の当たりにしたときは、やって良かったと心から思えた瞬間です。

どれもこんなにクオリティが高いのか――。就職活動の面接でFACEが携わった作品を見せてもらった際にまず私が驚き惹かれたことはこれです。FACEの社員はみな職人気質。世に出すもののクオリティは絶対に妥協しないんです。その一方で入社後にわかったのは、私が所属する大阪オフィスは特にそうなのですが、みんな自己主張が激しく、キャラが立っていて、癖が強いということ（笑）。これは全然マイナスの意味ではなくて、そういう人のほうが活躍できるということです。ここには年次や年齢に関係なく、手を挙げればいろんな仕事に飛び込める環境が用意されています。大好きなことがある、個性が強い方と一緒に働けたら嬉しいですね。